祖納港 (与那国町)
与那国島にある港湾
祖納港(そないこう)は、沖縄県八重山郡与那国町の与那国島北部に位置する地方港湾である。港湾管理者は沖縄県[1]。統計法に基づく港湾調査規則では乙種港湾に分類されている[4]。
祖納港 | |
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祖納港(奥)とナンタ浜(手前) | |
所在地 | |
国 | 日本 |
所在地 | 沖縄県八重山郡与那国町 |
詳細 | |
開港 | 1972年5月15日[1] |
管理者 | 沖縄県 |
種類 | 地方港湾 |
面積 | 89ha[1] |
係留施設数 | 4[2] |
統計 | |
統計年度 | 2015年 |
発着数 | 39隻/77,711総トン(入港船舶)[3] |
貨物取扱量 | 30,031トン[3] |
旅客数 | -[3] |
公式サイト | 祖納港(与那国町) (PDF) |
概要
編集与那国島最大の集落である祖納地区の海岸に位置する日本最西端の地方港湾である[5][6]。
港内が広くバースに余裕があるため出入港の際の操船がしやすい一方、港の奥行きが浅いため外海の影響を受けてうねりが生じやすく、台風や冬季の荒天時の利用には安全上の問題がある[7]。このため、地元の小型船や建設資材の運搬船等の利用が主であり[8]、定期船・一般貨物船等の通年利用は行われていない。石垣島と与那国島を結ぶ福山海運のフェリーよなくにも、通常は与那国島西部の久部良漁港を利用しており、海況が穏やかな時季のみ祖納港に接岸することがある[7]。
通年利用が可能となるよう防波堤等の整備が進められている。また、台湾に近い地理的特長を活かして、台湾との貿易の拡大が検討されており、これに対応した岸壁等の整備も計画されている[8]。与那国町では特区提案等で祖納港の開港を要望しているが、外国貿易船の入港実績が少ないことや、国境に近く密輸のリスクが高いことなどから認められていない[9]。
なお、八重山列島には、与那国島のほかに竹富町の西表島にも同名の祖納港が存在する。西表島の祖納港も、本港と同様に本土復帰時に地方港湾に指定されたが、海岸施設は整備されたものの、港湾施設は未だに整備されていない[10]。
沿革
編集- 1972年(昭和47年)5月15日 - 本土復帰に伴い地方港湾に指定[8]。
- 1975年(昭和50年) - 祖納港整備事業開始[11]。
- 1985年(昭和60年)6月5日 - 港湾区域変更[8]。
- 2005年(平成17年) - 2,000トン級の岸壁が完成[11][12]。
- 2007年(平成19年)6月16日 - 与那国島と祖納地崎を結ぶ波多橋(ナンタ橋)の架け替えが竣工[13]。
- 2007年(平成19年)6月27日 - 米海軍の掃海艦ガーディアン及びパトリオットが寄港。米海軍の艦艇が沖縄県内の民間港湾施設を使用するのは異例。また、八重山郡内の港に寄港するのは本土復帰後初[14][15]。
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祖納港に入港するガーディアン
施設
編集脚注
編集- ^ a b c “港湾管理者一覧表” (PDF). 国土交通省港湾局 (2017年4月1日). 2018年3月3日閲覧。
- ^ a b 八重山要覧 平成28年度版 第3章 交通・通信 (PDF) 沖縄県八重山事務所、2017年8月
- ^ a b c 港湾統計(年報)平成27年 国土交通省
- ^ 港湾調査規則 e-Gov
- ^ みなとだより 2007年 Vol.53 (PDF) 日本港湾協会
- ^ ポートマガジン みなとの豆知識 大阪港湾・空港整備事務所
- ^ a b 与那国祖納港にフェリー入港 波静かな今月いっぱい 八重山毎日新聞、2006年6月7日
- ^ a b c d 祖納港(与那国町) (PDF) 沖縄県土木建築部港湾課
- ^ 舛田佳弘「与那国開港をめぐる中央と地方の視点 (PDF) 」 境界研究 No.4、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター、2013年、pp.107-115
- ^ 祖納港(竹富町) (PDF) 沖縄県土木建築部港湾課
- ^ a b 30年の整備事業にひと区切り 最終のナンタ浜養浜工事発注 祖納港工事 八重山毎日新聞、2005年8月19日
- ^ 第4次与那国町総合計画(基本構想・基本計画) (PDF) 与那国町、2011年3月
- ^ 「波多橋」が開通、3世代夫婦が渡り初め 八重山毎日新聞、2007年6月19日
- ^ 米掃海艦2隻が与那国寄港 住民ら抗議、一時騒然 八重山毎日新聞、2007年6月25日
- ^ 米海軍艦船2隻、相次ぎ出港 与那国 八重山毎日新聞、2007年6月27日
関連項目
編集外部リンク
編集- 祖納港(与那国町) (PDF) 沖縄県土木建築部港湾課
- 荒波に築かれた祖納港-日本最南端の港 沖縄県公式チャンネル