歯肉(しにく、はにく)は、口腔粘膜の一部[1][2]で、歯周組織の一つ[2]歯根および歯槽骨を囲む。歯槽骨を覆い始める部分より根尖側は歯槽粘膜であり、その境を歯肉歯槽粘膜境という[3]

健康で正常な歯肉は、ピンク色ないし淡赤色を取り、歯にしっかりとつく。また、付着歯肉や乳頭歯肉の表面にはスティップリング (stippling) と呼ばれる小窩が存在する。

不適切ないし不十分な口腔衛生環境においては、単純性歯肉炎などの歯周病を引き起こす。

種類

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付着歯肉

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歯肉の大部分を占める不動な部分。歯肉繊維によってセメント質や歯槽骨に結合している。

歯間乳頭

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歯と歯の間の部分の歯肉。乳頭歯肉ともいう。ここのマッサージが歯周病予防の上で大変重要になる。具体的には、歯間ブラシの習慣が歯周病の予防に役立つ。

遊離歯肉

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歯頸部の周りを囲み、歯肉溝を形成する。

脚注

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  1. ^ 中塚, p.78
  2. ^ a b 田中, p.24
  3. ^ 歯周組織の解剖(全体像・歯肉)”. はる歯科診療室. 2024年4月9日閲覧。

参考文献

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  • 田中昭夫 著「第1章 歯周疾患を正しく理解するための基礎知識 2.歯周組織の構造・組織学」、和泉雄一沼部幸博山本松男木下淳博 編『ザ・ペリオドントロジー』(第1版)永末書店京都市上京区、2009年10月14日、24-29頁。ISBN 978-4-8160-1208-2NCID BA9190312X 
  • 中塚敏弘『口腔解剖学サイドリーダー -歯科のための頭頚部解剖学・口腔解剖学要説-』(第1版第4刷)学建書院東京都文京区ISBN 4-7624-0106-4 

関連項目

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