柊野堰堤
柊野堰堤(ひらぎのえんてい)は、京都市北区の柊野地域にある、一級河川・鴨川上流部に建設された重力式の砂防堰堤である。
柊野堰堤 | |
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所在地 | 京都市北区西賀茂中島町 |
位置 | |
河川 | 鴨川 (淀川水系) |
ダム諸元 | |
ダム型式 | 重力式 |
堤高 | 7 m |
堤頂長 | 96 m |
流域面積 | 121.7 km2 |
利用目的 | 砂防 |
事業主体 | 京都府京都土木事務所 |
着手年 / 竣工年 | 1936年 / 1941年 |
概要
編集高橋(たかばし)と庄田橋の間に位置し、柊野砂防堰堤、柊野ダム[1][2]、鴨川の滝[3] とも呼ばれている。鴨川の洪水等に伴う土石流や地滑りを防ぎ、土砂・水量の安定に資している。堰堤は幅約96メートル、高さ約7メートル、計画貯砂量は15万立方メートルで、石を組んだ外観が特徴的である。
農業用水を採取する井堰の機能も持つ。この用水は上賀茂の田畑を経て、上賀茂神社(賀茂別雷神社)境内を流れる明神川に合流している。
水深がわずか2メートルしかなく、堰堤内への立ち入りや飛び込み行為は禁止されている。
歴史
編集御薗橋や五条大橋を始めとする鴨川の橋梁が流されるなど、市内各所に大きな被害をもたらした、1935年(昭和10年)の京都大水害を受けて造成された。なお、これを補強するため、さらに上流にも「中津川砂防堰堤」(1951年竣工、高さ9.8m、長さ46.0m)が設けられている。
周辺環境
編集堰堤付近は数多くの時代劇の撮影地として知られる[4]。また、堰堤の北側左岸には柊野運動公園が、右岸には「柊野ダム西側公園」[5](鴨川ひろば)と呼ばれる親水公園が造成され、それぞれ休日を中心に賑わっている。ただし、京都府鴨川条例に基づき、この地域での河川敷での打ち上げ花火、バーベキュー等の行為は禁止されている[6]。