新潟砂丘
新潟県の海岸部に位置する砂丘
概要
編集完新世にできた砂丘で[1]、長さ約70kmに及ぶ[2]。砂は固結してなく、さらさらしている[1]。
鳥取砂丘など日本海側の砂丘は、一般的に新砂丘の下に厚い古砂丘を伴っており、2階建ての構造をしている[1]。新潟県では柏崎平野の荒浜砂丘、頚城平野の潟町砂丘がこの構造をもつが、新潟砂丘はこれらの構造とは異なり古砂丘が無く、新砂丘のみが厚く、しかも10列もの砂丘が列状に並ぶ横列砂丘をなしている[1]。
この砂丘が排水の障害となったため内陸側には湿原や潟が多く形成され[3]、阿賀野川を含む多くの河川は直接海に出ずに信濃川河口に合流する形となっていたが、近世以降その排水のために松ヶ崎掘割や新川など砂丘を貫く人工流路が数多く建設されて現在に至っている(図は#外部リンクの上2つを参照)。
地理
編集新潟砂丘は現在の海岸砂丘が最も大きく、北東部の村上市岩船港から南西部の角田山麓まで連続して分布する[1]。新潟市付近では、内陸部にも9列ほどの砂丘があり、位置する地名をとって亀田砂丘・石山砂丘などと呼ばれている[2]。新砂丘は内陸部から新砂丘I(亀田砂丘)、新砂丘II(石山砂丘、紫竹山砂丘、牡丹山砂丘)、新砂丘III(物見山砂丘)などの砂丘列があり[4][3]、赤塚付近では標高52メートルに及ぶ[2]。これらの砂丘列は、新潟東港以東(胎内市中条)及び、角田山麓付近で収斂している[4]。砂丘は地盤が安定し、生活上安全な場所であった[2]。
脚注
編集- 出典
参考文献
編集- “新潟市のあゆみ(パンフレット)”. 新潟市 (2007年3月). 2013年11月11日閲覧。2009年改定
- “新潟市のあゆみ (パンフレット) 増補改訂版”. 新潟市. 2019年2月1日閲覧。
- 『新潟市史 資料編12 自然』新潟市、1991年11月30日。
- 『新・新潟歴史双書 6 新潟砂丘』新潟市、2011年3月31日。
関連項目
編集外部リンク
編集- 新潟砂丘の図
- 潟の成り立ち - 新潟市潟のデジタル博物館
- 江戸時代に新発田地域で行われた主な開削 - 新潟県新発田地域振興局
- 砂丘全般
- 新潟市 潟環境研究所刊行物
- 新潟砂丘南西端地域の地形 (PDF) - 新潟国際情報大学 澤口
- アーバンクボタ 特集「信濃川と新潟平野」 - KUBOTA
- 江南区の砂丘の地理と歴史 - 新潟市立亀田図書館 ※ページ下部の記念誌・講演録>亀田図書館講演記録>平成29年度から閲覧可能
- #45 新潟 新潟は“砂”の町!? | タモリのブラブラ足跡マップ - ウェイバックマシン(2016年8月3日アーカイブ分) - ブラタモリ(NHK)
- 砂丘と治水
- 「蒲原」の意味を知っていますか? ~北蒲原地域、水をめぐる歴史ガイド~ - 新潟県新発田地域振興局
- 新発田地域における新田開発のあゆみ(排水編) - 新潟県新発田地域振興局