新冠町

北海道新冠郡の町

新冠町(にいかっぷちょう)は、北海道日高振興局中部にある。日本有数の軽種馬産地として栄えている。近年はレコードと音楽による街づくりを進めている。町内にある「新冠レ・コード館」には、60万枚を超えるレコードが所蔵されている。

にいかっぷちょう ウィキデータを編集
新冠町
道の駅サラブレッドロード新冠に併設されたレ・コード館
地図
新冠町旗 新冠町章
1968年3月21日制定
日本の旗 日本
地方 北海道地方
都道府県 北海道日高振興局
新冠郡
市町村コード 01604-7
法人番号 4000020016047 ウィキデータを編集
面積 585.71km2
総人口 5,046[編集]
住民基本台帳人口、2024年10月31日)
人口密度 8.62人/km2
隣接自治体 帯広市沙流郡平取町日高町日高郡新ひだか町河西郡中札内村
町の木 ヒガツラ
町の花 ツツジ
他のシンボル -
新冠町役場
町長 鳴海修司
所在地 059-2492
北海道新冠郡新冠町字北星町3-2
北緯42度21分45秒 東経142度19分06秒 / 北緯42.36239度 東経142.31836度 / 42.36239; 142.31836座標: 北緯42度21分45秒 東経142度19分06秒 / 北緯42.36239度 東経142.31836度 / 42.36239; 142.31836
新冠町役場
外部リンク 公式ウェブサイト

新冠町位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

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新冠川河口
新冠川
かつて運行されていた大狩部・節婦間の日高本線

町名の由来

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「新冠」の名称が文献上初めて登場するのは1700年(元禄13年)の『松前島郷帳』にある「にかぶ」の記載であり、1739年(元文4年)頃発行の「蝦夷商賣文書」には「ニイカップ」と記載されている[1]。また、「新冠」の当て字が定着する以前には「新勝府[1]」の当て字が使われたこともある。

この名称はアイヌ語の「ニカㇷ゚(ni-kap)」(木・皮〔革〕)が原義とされるが、その名称となった理由については諸説あり、永田方正は、この地のアイヌがニレの木の樹皮から作った衣服を着用しており、他地域のアイヌの衣服と色が異なっていたことに由来する、と説明している[2]

また、もとはアイヌ語で現在の新冠川河口付近の大岩(現在は判官館岬と呼称)が突き出している地形から「ピポㇰ(pi-pok)」(岩・下)と呼ばれていたところ、それが方言で密売を表す「ビイフク」という語と似ているため良くない名称であるとして、音が近い「ニカㇷ゚(ni-kap)」に改めたとする説もある[1]。この時期については松浦武四郎の『東蝦夷日誌』の記述に依れば、1809年(文化6年)に川尻の会所の名称を「呼び声のよろしからざるに依て」、「ビボク」から「ニイカツプ」と改めたとされているが[2]、前述の「にかぶ」の記載の初出よりは後のことである。

地理

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日高振興局沿岸中部に位置する。北部の日高山脈に由来する山岳地帯は日高山脈襟裳十勝国立公園に指定されている。 南部は太平洋に面する。気候は北海道内では温暖で、積雪も少ない。

新和(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 9.4
(48.9)
13.2
(55.8)
17.9
(64.2)
25.4
(77.7)
31.3
(88.3)
33.2
(91.8)
35.0
(95)
36.0
(96.8)
33.0
(91.4)
25.9
(78.6)
20.9
(69.6)
15.5
(59.9)
36.0
(96.8)
平均最高気温 °C°F −0.1
(31.8)
0.7
(33.3)
4.8
(40.6)
11.7
(53.1)
17.9
(64.2)
21.4
(70.5)
24.8
(76.6)
26.0
(78.8)
22.8
(73)
16.4
(61.5)
8.9
(48)
1.9
(35.4)
13.1
(55.6)
日平均気温 °C°F −7.1
(19.2)
−6.1
(21)
−0.9
(30.4)
5.1
(41.2)
11.3
(52.3)
15.6
(60.1)
19.7
(67.5)
20.7
(69.3)
16.5
(61.7)
9.3
(48.7)
2.6
(36.7)
−4.2
(24.4)
6.9
(44.4)
平均最低気温 °C°F −14.5
(5.9)
−14.0
(6.8)
−7.3
(18.9)
−1.7
(28.9)
4.5
(40.1)
10.3
(50.5)
15.7
(60.3)
16.4
(61.5)
11.0
(51.8)
2.9
(37.2)
−3.2
(26.2)
−10.3
(13.5)
0.8
(33.4)
最低気温記録 °C°F −28.6
(−19.5)
−29.2
(−20.6)
−23.3
(−9.9)
−13.3
(8.1)
−4.8
(23.4)
−0.5
(31.1)
4.9
(40.8)
6.1
(43)
−0.7
(30.7)
−6.8
(19.8)
−15.7
(3.7)
−26.7
(−16.1)
−29.2
(−20.6)
降水量 mm (inch) 42.2
(1.661)
40.0
(1.575)
69.3
(2.728)
98.5
(3.878)
127.7
(5.028)
99.4
(3.913)
150.6
(5.929)
206.3
(8.122)
161.2
(6.346)
125.0
(4.921)
106.6
(4.197)
74.0
(2.913)
1,300.6
(51.205)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 9.0 9.1 11.1 12.3 11.8 9.9 11.4 12.0 11.5 13.0 13.5 11.5 136.2
平均月間日照時間 118.2 116.4 140.7 162.3 182.8 150.5 117.2 133.3 152.9 144.0 106.6 107.1 1,631.8
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[3]

隣接している自治体

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人口

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新冠町と全国の年齢別人口分布(2005年) 新冠町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 新冠町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
新冠町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 9,455人
1975年(昭和50年) 8,214人
1980年(昭和55年) 7,634人
1985年(昭和60年) 7,277人
1990年(平成2年) 6,947人
1995年(平成7年) 6,478人
2000年(平成12年) 6,204人
2005年(平成17年) 6,034人
2010年(平成22年) 5,777人
2015年(平成27年) 5,592人
2020年(令和2年) 5,309人
総務省統計局 国勢調査より


沿革

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静内町三石町と合併を協議、当初は市に昇格予定で、新市名称は「ひだか市」に決定していた。 その後新冠町が合併の時期の延期を申し入れし、協議の結果、合併協議は休止される事になった。その後、静内町と三石町は、新たに法定合併協議会を設置し、協議を行った結果、2006年3月31日に新ひだか町として新設合併した。

姉妹都市・提携都市

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経済

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基幹産業は稲作・畑作・酪農・畜産など。 日高軽種馬共同育成公社が置かれ、馬の育成も盛ん。アイドルホースとして知られたハイセイコー中央競馬クラシック三冠を成し遂げたナリタブライアンコントレイルなどの競走馬を輩出している。

金融機関

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農協・漁協

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郵便局

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  • 新冠郵便局
  • 節婦郵便局
  • 新和郵便局

※集配業務は静内郵便局が担当

宅配便

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公共機関

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警察

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教育

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  • 中学校
  • 小学校
    • 新冠・朝日(太陽・大狩部・節婦・若園・明和・美宇・東川は、2008年4月に閉校)

交通

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新冠駅

鉄道

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バス

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2021年(令和3年)4月1日のJR日高本線鵡川駅以南廃止に伴い、運行系統調整等が行われた[6]

  • 新冠町・日高町共同運行バス:西新冠地区予約運行便[7]

タクシー

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  • 新冠ハイヤー

道路

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名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

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文化財

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重要無形民俗文化財

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  • アイヌ古式舞踊 - 新冠民族文化保存会

その他

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文化・スポーツ施設

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  • 新冠郷土資料館
  • 新冠町図書プラザ
  • 新冠町民スポーツセンター、町民プール、町民グランド

名所・観光スポット・公園

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新冠温泉

祭事・催事

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  • 氷川神社祭典、にいかっぷふるさと祭り(7月
  • 駒まつり(9月

出身有名人

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主要な生産馬

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以下海外調教馬も含めてカタカナ表記とし、五十音順に表記する[8]。戦績等は各馬の項目を参照。

脚注

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  1. ^ a b c 新冠町史編さん委員会 編『続新冠町史』新冠町、1996年、47-48頁。doi:10.11501/3021487https://doi.org/10.11501/30214872022年10月30日閲覧 
  2. ^ a b 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 別巻〉、2018年11月30日、356頁。ISBN 978-4-88323-114-0 
  3. ^ 新和 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月29日閲覧。
  4. ^ 日高線(鵡川・様似間)の廃止日繰上げの届出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2021年1月5日。オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210105050338/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20210105_KO_hidakahaishi0401.pdf2021年1月5日閲覧 
  5. ^ 鉄道事業の一部廃止の日を繰上げる届出について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省北海道運輸局、2021年1月5日。オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210105055746/https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/press/presspdf/202101/20210105.pdf2021年1月5日閲覧 
  6. ^ 日高地域広域公共バス時刻表” (PDF). 浦河町. 2021年4月21日閲覧。
  7. ^ 西新冠地区予約運行便(厚賀駅前発着)路線図・時刻表 - 新冠町ホームページ
  8. ^ 新冠町史編さん委員会 編『続新冠町史』新冠町、1996年、679頁。doi:10.11501/3021487https://doi.org/10.11501/30214872022年10月30日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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