安房鴨川駅
安房鴨川駅(あわかもがわえき)は、千葉県鴨川市横渚にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
安房鴨川駅 | |
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駅舎(2022年2月) | |
あわかもがわ Awa-Kamogawa | |
所在地 | 千葉県鴨川市横渚952 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | アワ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
1,107人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1925年(大正14年)7月11日[1] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■内房線* |
キロ程 |
119.4 km(蘇我起点) 千葉から君津経由で123.2 km |
◄太海 (3.4 km) | |
所属路線 | ■外房線* |
キロ程 | 93.3 km(千葉起点) |
◄安房天津 (5.6 km) | |
備考 |
直営駅(管理駅) 話せる指定席券売機設置駅[2][3] |
* 両線で直通運転実施。 |
概要
編集線路は繋がっているが、内房線と外房線それぞれの終着駅である。そのため、当駅から発車する列車は上りしか存在しない。1997年(平成9年)頃までは両路線を相互に直通(当駅を経由)する普通列車が設定されており、急行列車は1975年(昭和50年)3月まで両路線を循環運転していた。両路線の相互直通を頻繁に行うと、車両の向きが容易に反転する不都合が起きるため、一時期、定期列車は内房線・外房線共に全て当駅にて折返しを行っていたが、2021年3月13日ダイヤ改正で当駅を経由して直通運転する列車が復活している[4]。なお、内房線にあたる区間が北条線として先に当駅まで開業し、外房線にあたる区間は後から当駅に乗り入れたため、当駅の所属線も内房線となっている[5]。
内房線は普通列車のみだが、外房線は普通列車の他特急「わかしお」も当駅まで来ている。また「わかしお号」は鴨川シーワールドの無料送迎バスと接続をするダイヤが設定されている。「わかしお」の一部は当駅から勝浦駅までの区間を普通列車として運転する。なお普通列車は一部を除き内房線、外房線相互の上り列車を対面接続する。
また、2007年(平成19年)に開催された「ちばデスティネーションキャンペーン」では、多数の臨時列車が当駅に発着した。鴨川シーワールドの最寄り駅であることから、2013年(平成25年)1月12日より、地域とJR東日本、鴨川シーワールドが連携して鴨川の観光をアピールするため、熱帯の海の魚を展示する水槽を駅改札の隣に設置している[6]。水槽は高さ2.1メートル、直径1.3メートルの円柱型[6]。海洋の熱帯魚21種130匹が泳いでいる[6]。
歴史
編集- 1925年(大正14年)7月11日:鉄道省北条線(現・内房線)の駅として開設[1]。
- 1929年(昭和4年)4月15日:房総線の安房鴨川延伸により北条線を房総線に編入[1]。房総線の駅となる[1]。
- 1933年(昭和8年)4月1日:房総線が当駅で房総西線と房総東線に分割される[1]。房総西線所属駅となる。
- 1972年(昭和47年)7月15日:路線名称変更により、房総西線が内房線[7]、房総東線が外房線となる[8]。
- 1974年(昭和49年)10月1日:貨物取扱廃止[5]。
- 1984年(昭和59年)2月22日:昭和天皇、香淳皇后の千葉県行幸啓に合わせて原宿駅発、安房鴨川駅着のお召し列車が運転[9]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[5]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる[7][8]。
- 1988年(昭和63年)4月14日:東西自由通路跨線橋開通[10]。
- 1989年(平成元年)3月25日:西口駅前ロータリー完成。西口開発へ。
- 2006年(平成18年)8月:駅舎改装。
- 2008年(平成20年)1月24日:構内跨線橋とホームを結ぶエレベーターの使用を開始[11]。
- 2009年(平成21年)
- 2012年(平成24年)4月:西口ロータリー整備完了[14]。
- 2023年(令和5年)
-
駅舎改装前(2005年5月)
-
駅舎脇にあった足湯スペース(2007年9月)
駅構造
編集単式ホーム1面1線(1番線)と島式ホーム1面2線(2・3番線)、計2面3線を有する地上駅である。ホーム同士を結ぶ跨線橋には、エレベーターが設置されている。自由通路にも2009年(平成21年)3月3日にエレベーターが設置された。
茂原統括センターの直営駅であり、管理駅として外房線安房小湊駅と安房天津駅、内房線江見駅と太海駅を管理している。話せる指定席券売機[2][3]、自動改札機(Suica対応)が導入されている。他にNewDaysがあり南総軒の駅弁も取扱う。
駅舎は東口にあり、前原海水浴場などへ便利である。市役所、イオンなどがある西口があり、東口とは改札外の自由通路で結ばれる。
駅西側に留置線が3本あり、夜間などは車両が留置される。この場合、回送電車は一度太海駅方面に車両を発車し、折返す形で留置線に入線して来る。従って、駅のすぐ太海駅側にある太一号踏切では、回送電車がここを通る場合は「開かずの踏切」となり、しばしば渋滞が発生する。
1番線のホーム上には地震計が設置されている。
のりば
編集番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1・2 | ■外房線 | 勝浦・茂原・蘇我・千葉・東京方面 |
3 | ■内房線 | 館山・千葉方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
運転番線 | 営業番線 | ホーム | 勝浦方面着発 | 館山方面着発 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 11両分 | 到着・出発可 | 到着・出発可 | |
2 | 2 | 11両分 | 到着・出発可 | 到着・出発可 | |
3 | 3 | 11両分 | 到着・出発可 | 到着・出発可 | |
4 | ホームなし | 不可 | 不可 | 留置線 | |
5 | ホームなし | 不可 | 不可 | 留置線 | |
6 | ホームなし | 不可 | 不可 | 留置線 |
- 外房線・内房線共終着駅であり当駅を通過することは出来ない(場内信号機に進行現示が無い)。
- 運転4 - 運転6番線と、ホームとの入出区は、太海方の内房線本線上にてスイッチバックを行う。
- 夜間、1・3番線、運転4 - 6番線に特急及び普通列車が留置される。日中にも運転4 - 6番線に留置される車両がある。
(出典:今尾恵介『JR東日本全線【決定版】鉄道地図帳vol.4 水戸・千葉支社管内編』学研プラス、2010年3月19日。ISBN 978-4056057652。)
-
改札口(2022年2月)
-
ホーム(2022年2月)
駅弁
編集2023年ごろまでは、主な駅弁として下記を販売していた[16]。
- さんが焼き
- あさりめし
利用状況
編集2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は1,107人である[JR 1]。近年は減少傾向が続いている。
1990年度(平成2年度)以降の1日平均乗車人員の推移は以下の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1990年(平成 | 2年)3,433 | [* 1] |
1991年(平成 | 3年)3,475 | [* 2] |
1992年(平成 | 4年)3,251 | [* 3] |
1993年(平成 | 5年)3,573 | [* 4] |
1994年(平成 | 6年)3,372 | [* 5] |
1995年(平成 | 7年)3,201 | [* 6] |
1996年(平成 | 8年)2,995 | [* 7] |
1997年(平成 | 9年)2,713 | [* 8] |
1998年(平成10年) | 2,501 | [* 9] |
1999年(平成11年) | 2,354 | [* 10] |
2000年(平成12年) | [JR 2]2,309 | [* 11] |
2001年(平成13年) | [JR 3]2,201 | [* 12] |
2002年(平成14年) | [JR 4]2,042 | [* 13] |
2003年(平成15年) | [JR 5]1,987 | [* 14] |
2004年(平成16年) | [JR 6]1,951 | [* 15] |
2005年(平成17年) | [JR 7]1,925 | [* 16] |
2006年(平成18年) | [JR 8]1,871 | [* 17] |
2007年(平成19年) | [JR 9]1,803 | [* 18] |
2008年(平成20年) | [JR 10]1,695 | [* 19] |
2009年(平成21年) | [JR 11]1,678 | [* 20] |
2010年(平成22年) | [JR 12]1,531 | [* 21] |
2011年(平成23年) | [JR 13]1,407 | [* 22] |
2012年(平成24年) | [JR 14]1,414 | [* 23] |
2013年(平成25年) | [JR 15]1,467 | [* 24] |
2014年(平成26年) | [JR 16]1,414 | [* 25] |
2015年(平成27年) | [JR 17]1,427 | [* 26] |
2016年(平成28年) | [JR 18]1,344 | [* 27] |
2017年(平成29年) | [JR 19]1,367 | [* 28] |
2018年(平成30年) | [JR 20]1,335 | [* 29] |
2019年(令和元年) | [JR 21]1,290 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)[JR 22]946 | |
2021年(令和 | 3年)[JR 23]999 | |
2022年(令和 | 4年)[JR 24]1,046 | |
2023年(令和 | 5年)[JR 1]1,107 |
駅周辺
編集駅東口は昔からの市街地を形成しており、中小商店街が連なる。東口から真っ直ぐ道を進むと前原海岸に突き当たる。駅西口は鴨川バイパスが開通してから開発された地区であり、イオン(フローレ鴨川)が立地する。
- 鴨川市役所
- フローレ鴨川ショッピングセンター(イオン鴨川店)
- 鴨川市役所鴨川駅西口市民サービスセンター
- 鴨川郵便局
- 前原海水浴場
- 魚見塚展望台
- 一戦場スポーツ公園
- みんなみの里
- 大山千枚田
- 金山ダム - 桜の名所
- 鴨川温泉「なぎさの湯」源泉地
- 粟斗温泉
- 鴨川シーワールド
- 千葉県立長狭高等学校
- 鴨川令徳高等学校(文理開成高等学校改め)
- 国道128号
- 千葉県道34号鴨川保田線(長狭街道)
- 千葉県道247号浜波太港線
- 亀田総合病院
- 鴨川市立国保病院
- 東洋大学鴨川セミナーハウス
-
駅東口側周辺(2017年5月)
-
駅西側ロータリー(2018年5月)
バス路線
編集停留所名 | 運行事業者 | 系統・行先 | 備考 |
---|---|---|---|
安房鴨川駅(西口) | 日東交通・京成バス | アクシー号:バスターミナル東京八重洲 / 東京タワー / 東雲車庫 | 「特急」系統および「急行」系統の設定あり |
日東交通・千葉中央バス | カピーナ号:千葉駅 | ||
日東交通・東急トランセ | シーバレー号:渋谷マークシティ | 「急行」系統の設定あり | |
日東交通 | 木更津鴨川線(急行):イオンモール木更津 | ||
鴨川駅西口 | 木更津鴨川線(急行):亀田病院 | ||
鴨川市コミュニティバス | 北ルート:金山ダム / 内浦山県民の森 / 鯛の浦 南ルート:鴨川駅前 / 曽呂終点 | ||
シーワールド無料送迎バス | 鴨川シーワールド | ||
鴨川駅(東口) | 日東交通 | 館山鴨川線・長狭線:亀田病院
館山鴨川線:館山駅 鴨川市内線:仁右衛門島入口 / 誕生寺入口 長狭線:平塚本郷 |
|
鴨川市コミュニティバス | 南ルート:曽呂終点 |
その他
編集隣の駅
編集脚注
編集記事本文
編集出典
編集- ^ a b c d e 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻31号 内房線・外房線・久留里線 14頁
- ^ a b “駅の情報(安房鴨川駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2023年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月1日閲覧。
- ^ a b c “JR東日本路線図(関東・甲信越エリア)” (PDF). 東日本旅客鉄道. 2023年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月25日閲覧。
- ^ 『2021年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道千葉支社、2020年12月18日。オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブ 。2020年12月18日閲覧。
- ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、621頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c “安房鴨川駅に“ミニ鴨川シー” 熱帯魚水槽を設置”. 千葉日報. (2013年1月13日). オリジナルの2020年10月26日時点におけるアーカイブ。 2020年10月26日閲覧。
- ^ a b 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻31号 内房線・外房線・久留里線 15頁
- ^ a b 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻31号 内房線・外房線・久留里線 23頁
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、154頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ “鴨川駅自由通路が完成 東西両地区をドッキング 雨にもぬれず夜間も安全に”. 千葉日報 (千葉日報社): p. 13. (1988年4月15日)
- ^ “構内をバリアフリーに 鴨川駅 エレベーターやトイレを整備”. 房日新聞. (2008年1月25日). オリジナルの2020年10月26日時点におけるアーカイブ。 2020年10月26日閲覧。
- ^ “安心のバリアフリー化 JR鴨川駅 自由通路 エレベーターの供用開始”. 房日新聞. (2009年3月4日). オリジナルの2020年10月26日時点におけるアーカイブ。 2020年10月26日閲覧。
- ^ a b 『Suicaをご利用いただけるエリアが広がります。』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2008年12月22日。オリジナルの2019年5月3日時点におけるアーカイブ 。2018年7月8日閲覧。
- ^ “鴨川駅西口ロータリー 市の改修工事が終わる”. 房日新聞. (2012年4月16日). オリジナルの2016年3月5日時点におけるアーカイブ。 2020年10月25日閲覧。
- ^ “駅の情報(安房鴨川駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2022年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月21日閲覧。
- ^ 『JTB時刻表 2023年3月号』JTBパブリッシング、2023年、246頁。
利用状況
編集- JR東日本の2000年度以降の乗車人員
- ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2013年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2014年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2015年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2016年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2017年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2018年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2019年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2020年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2021年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2022年度) - JR東日本
- 千葉県統計年鑑
- ^ 千葉県統計年鑑(平成3年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成4年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成5年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成6年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成7年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成8年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成9年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成10年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成11年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成12年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成13年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成14年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成15年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成16年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成17年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成18年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成19年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成20年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成21年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成22年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成23年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成24年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成25年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成26年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成27年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成28年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成29年)
- ^ 千葉県統計年鑑(平成30年)
- ^ 千葉県統計年鑑(令和元年)
- ^ 千葉県統計年鑑(令和2年)
参考文献
編集関連項目
編集外部リンク
編集- 駅の情報(安房鴨川駅):JR東日本