多良間空港
多良間空港(たらまくうこう、英: Tarama Airport)は、沖縄県宮古郡多良間村(多良間島)にある地方管理空港である。愛称はかりゆす多良間空港。
多良間空港 Tarama Airport | |||||||
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IATA: TRA - ICAO: RORT | |||||||
概要 | |||||||
国・地域 | 日本 | ||||||
所在地 | 沖縄県宮古郡多良間村 | ||||||
種類 | 商業 | ||||||
運営者 | 沖縄県 | ||||||
運用時間 | 8:00 - 18:00 | ||||||
開港 | 1974年7月 | ||||||
敷地面積 | 34.9 ha | ||||||
標高 | 10.3 m (33.8 ft) | ||||||
座標 | 北緯24度39分14秒 東経124度40分31秒 / 北緯24.65389度 東経124.67528度座標: 北緯24度39分14秒 東経124度40分31秒 / 北緯24.65389度 東経124.67528度 | ||||||
地図 | |||||||
多良間空港の位置 | |||||||
滑走路 | |||||||
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統計(2019年度) | |||||||
旅客数 | 46,330人 | ||||||
貨物取扱量 | 248.8 t | ||||||
発着回数 | 725回 | ||||||
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空港の一覧 |
概要
編集多良間島は宮古列島の南西端で、宮古島から西南西約67 kmに位置しており、多良間空港はその西端に所在する。
2003年10月10日に、旧空港から移転し、1,500mの滑走路を備える新空港の供用が開始された[3]。
年間利用客数は、合計46,330人(2019年度)[2]。
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かりゆす多良間空港の碑
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エプロン(乗客搭乗中のボンバルディアDHC8-Q400CC機)
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制限区域側
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多良間空港ターミナル内部
沿革
編集- 旧空港
- 1971年(昭和46年)
- 1974年(昭和49年)7月26日 - 滑走路を800 mに延長。第三種空港の多良間空港として供用開始。宮古空港線及び石垣空港線を開設。DHC-6(19席)が就航[3][4]。
- 2000年(平成12年)8月 - DHC-6が老朽化のため退役し、代わって小型のBN-2B(9席、1日7-9往復)が就航[4][3]
- 現空港
- 2003年(平成15年)10月10日 - 新多良間空港(滑走路長1,500 m)が供用開始。DHC-8(39席、1日2往復)が就航[4]。旧空港廃止[3]
- 2004年(平成16年)7月8日 - 多良間空港に名称変更[3]
- 2006年(平成18年)3月 - RACによる石垣空港線廃止[5]。
- 2017年(平成29年)2月23日 - 宮古空港とを結ぶ便の運航機種が、DH1(ボンバルディアDHC8-Q100)から、DH4(ボンバルディアDHC8-Q400CC。50席、1日2往復)に更新された[6]。
- 2021年(令和3年)3月25日 - 多良間VOR/DME(110.65 MHz/1130 MHz/RME)廃止。
- 2023年(令和5年)2月20日 - 航空気象の自動化実施(実施時間:24時間)
施設
編集旧多良間空港
編集旧空港は、島の南端に位置していた(北緯24度38分34.49秒 東経124度42分21.88秒 / 北緯24.6429139度 東経124.7060778度)。琉球政府時代の1971年に主に急病人搬送のために建設されたが、滑走路が短く大型の機材が就航できず、増加する航空需要を満たすことができなかった上、天候の影響を受けやすかったため、移転することとなった[3]。
旧空港跡地では、多良間村が中心となって太陽光発電を軸とした跡地利用計画が進められ、2010年に沖縄電力によって太陽光発電設備が完成している[9]。
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旧多良間空港ターミナル(2018年)
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旧多良間空港制限区域側(2018年)
路線
編集- 琉球エアーコミューター (RAC)
- 第一航空 (DAK)
- 新石垣空港(隔日運航)
2022年現在、琉球エアーコミューターにより宮古空港との間に1日2往復の定期便が運航している。なお、同区間はJALマイレージバンクのマイル積算対象外となっていたが、2012年7月18日搭乗分からマイル積算の対象となり、同区間は40マイルとなる[10]。
第一航空による石垣空港線開設の経緯
編集かつては石垣空港との間にもRACが就航していたが、2006年3月に廃止。RAC撤退後にはエアードルフィンが不定期便として夏期季節運航していたが、2009年11月に自己破産を申請し経営破綻した[11]。
2013年10月には第一航空が多良間 - 石垣線の運行を2015年10月を目途に開始する計画を表明[5]。しかし、2015年8月18日には台風の影響等で運航乗務員の訓練が遅れたため運航再開を12月1日に延期することが決定され[12]、さらに8月28日には同社の同型機が粟国空港でフェンスに衝突する事故を起こし、原因究明まで同型機の飛行ができない可能性があることから、就航時期は未定となった[13][14]。2016年8月には、第一航空が、2018年7月の那覇 - 粟国線再開を県等に打診し、石垣-多良間線についても2年後以降に就航見通しがあるとの見解を示した[15]。しかし、第一航空の那覇 - 粟国線は2018年1月15日に運航を再開したものの、補助金等の問題から同年4月から再運休。第一航空は同年4月27日に沖縄からの撤退を表明し、石垣-多良間線の就航にも否定的見解を示した[16]。
2020年10月、経営体制の変わった第一航空が粟国・波照間・多良間線再開の意向を示し[17]、2021年7月に那覇-粟国線の運航を再開。2022年4月30日には石垣-多良間線の再開を予定し、使用機材はDHC-6-400型で、週2回程度の運航となる見込みとされた[18][19]。しかし、2022年4月18日に本空港で離着陸訓練中に使用予定機材が滑走路を逸脱する事故を起こした[20]ため、4月22日に石垣-多良間線の就航延期が発表された[21]。その後、12月に就航し、月・土曜の週2日各1往復が運航されると報道されたが[22]、使用予定機材を機長の定期審査に使用することになったため、就航はまたも延期された[23][24]。
2023年12月8日、第一航空は石垣空港と波照間空港・多良間空港を結ぶ路線の運航のための飛行訓練を開始[25][26]。そして同月26日、2024年1月22日から、多良間空港-石垣空港間に月・土曜の週2日各1往復のチャーター便を就航させることを発表した。なお、運航機材は約60日毎に点検整備が必要と決められており、その都度約2週間程度の運休期間が設けられている[27]。
アクセス
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “多良間空港”. 沖縄県の空港. 沖縄県土木建築部. 2015年9月14日閲覧。
- ^ a b “令和元年(平成31年)管内空港の利用概況集計表(速報値)” (PDF). 国土交通省大阪航空局. p. 8. 2021年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月14日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “多良間空港”. 沖縄県. 2023年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月18日閲覧。
- ^ a b c 『RAC、宮古=多良間線の航空機大型化を決定』(PDF)(プレスリリース)日本トランスオーシャン航空、2003年7月25日。オリジナルの2004年10月31日時点におけるアーカイブ 。
- ^ a b “再来年10月めどに運航/多良間-石垣線”. 宮古毎日新聞. (2013年10月10日). オリジナルの2015年10月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “新機材運航スタート/RAC宮古路線”. 宮古毎日新聞. (2017年2月23日). オリジナルの2017年2月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ “多良間空港(空港情報)”. 日本航空. 2023年3月18日閲覧。
- ^ “多良間空港提供サービス情報” (PDF). 沖縄県. 2023年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月18日閲覧。
- ^ “太陽光発電設備完成、旧多良間空港で実験”. 宮古新報. (2010年8月27日). オリジナルの2022年4月19日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「琉球エアーコミューター(RAC)ご利用時におけるJMBサービスでの取り扱い変更について」『日本航空』2012年6月20日。オリジナルの2012年6月20日時点におけるアーカイブ 。
- ^ “エアードルフィン破産 負債総額は13億400万円”. 琉球新報. (2009年11月13日). オリジナルの2012年7月16日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空、12月1日就航”. 八重山毎日新聞. (2015年8月19日). オリジナルの2015年8月20日時点におけるアーカイブ。
- ^ “粟国空港事故で就航延期 第一航空(株)”. 八重山毎日新聞. (2015年8月30日). オリジナルの2015年9月9日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空の波照間・多良間就航再延期へ 操縦士訓練に遅れ”. 沖縄タイムス. (2015年8月29日). オリジナルの2018年8月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空、粟国便の来年7月再開意向を打診”. 沖縄タイムス. (2016年8月9日). オリジナルの2016年8月10日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空、那覇─粟国線から事実上の撤退 沖縄県の補助金打ち切りで”. 沖縄タイムス. (2018年4月28日). オリジナルの2018年4月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空 離島便再開へ 粟国、波照間、多良間検討か”. 琉球新報. (2020年10月1日). オリジナルの2020年9月30日時点におけるアーカイブ。
- ^ “石垣島から離島2路線開設へ 波照間と多良間 来月末、第一航空”. 琉球新報. (2021年3月26日). オリジナルの2021年3月26日時点におけるアーカイブ。
- ^ “石垣-波照間、来月末再開 第一航空、週3往復予定”. 八重山毎日新聞. (2022年3月29日). オリジナルの2022年3月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “あわや大事故 第一航空機、滑走路40メートル逸脱 就航向け訓練中 沖縄県・多良間空港”. 沖縄タイムス. (2022年4月19日). オリジナルの2022年4月18日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空、石垣-多良間、波照間の2路線の就航を延期 小型機滑走路逸脱事故で”. 琉球新報. (2022年4月22日). オリジナルの2022年4月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ “波照間空路、21日再開へ”. 八重山毎日新聞. (2022年12月1日). オリジナルの2022年12月1日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空が就航を再延期 機材・人繰りつかず 沖縄”. 琉球新報. (2022年12月7日). オリジナルの2022年12月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ 『波照間航空路線就航延期について』(プレスリリース)竹富町、2022年12月2日。オリジナルの2022年12月2日時点におけるアーカイブ 。
- ^ “第一航空 新石垣ー波照間などの路線運航へ 飛行訓練始める”. NHK. (2023年12月8日). オリジナルの2023年12月9日時点におけるアーカイブ。
- ^ “第一航空、訓練飛行 波照間路線復活へ 来年1月の運航開始目指す”. 八重山日報. (2023年12月9日). オリジナルの2023年12月13日時点におけるアーカイブ。
- ^ 『多良間空港~新石垣空港・波照間空港~新石垣空港チャーター運航開始についてのお知らせ』(PDF)(プレスリリース)第一航空株式会社、2023年12月26日。オリジナルの2024年1月8日時点におけるアーカイブ 。
- ^ “第3次多良間村総合計画 後期基本計画” (PDF). 多良間村. p. 12 (2009年3月). 2020年5月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月28日閲覧。
- ^ “令和3年版 業務概況” (PDF). 沖縄総合事務局陸運事務所. p. 28. 2022年4月19日閲覧。
- ^ “有償バス案内”. 多良間村. 2022年4月19日閲覧。
外部リンク
編集- 多良間空港 - 沖縄県土木建築部
- 多良間空港(空港情報) 日本航空
- かりゆす新多良間空港 - YouTube 沖縄県公式チャンネル