佐田玄一郎
佐田 玄一郎(さた げんいちろう、1952年〈昭和27年〉12月22日 - )は、日本の政治家、技術者。
佐田 玄一郎 さた げんいちろう | |
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生年月日 | 1952年12月22日(71歳) |
出生地 | 日本 群馬県前橋市 |
出身校 | 北海道大学工学部機械工学科卒業 |
前職 |
鉄建建設従業員 佐田建設従業員 竹下登大蔵大臣秘書官 |
所属政党 | 自由民主党(額賀派) |
称号 |
旭日大綬章 工学士(北海道大学・1980年) |
親族 | 祖父・佐田一郎(元参議院議員) |
公式サイト | 衆議院議員 佐田 玄一郎(2018年8月10日時点のアーカイブ) |
内閣 | 第1次安倍内閣 |
在任期間 | 2006年9月26日 - 2006年12月28日 |
選挙区 |
(旧群馬1区→) (比例北関東ブロック→) (群馬1区→) (比例北関東ブロック→) (群馬1区→) (比例北関東ブロック→) 群馬1区 |
当選回数 | 9回 |
在任期間 | 1990年2月19日 - 2017年9月28日 |
衆議院議員(9期)、第1次安倍内閣の内閣府特命担当大臣(規制改革担当)、総務副大臣(第1次小泉内閣)、郵政政務次官(第2次森内閣)、文部政務次官(第2次橋本内閣)、大蔵政務次官(村山改造内閣)、衆議院議院運営委員長(第66・74代)、衆議院総務委員長などを歴任[1]。
来歴・人物
編集生まれ
編集群馬県前橋市生まれ[2][3]。群馬県立前橋高等学校、北海道大学工学部機械工学科卒業[4][3]。大学では流体工学や材料力学などを学んだ[5]。
1980年、鉄建建設に入社[4][6]。同社ではシールド工法の技術者として、新幹線や地下鉄のトンネル工事などに携わった[7][8]。その後、佐田建設で社長を務める父・佐田武夫が病気で体調を崩したため帰郷し、同社に入社した[6][9]。父が竹下登衆議院議員の後援会幹部を務めていたことがきっかけで、竹下が大蔵大臣を務めていた際には玄一郎は大蔵大臣秘書官に任じられた[8][10]。
政治家として
編集1990年、第39回衆議院議員総選挙に旧群馬1区(定数3)から自民党公認で出馬し、日本社会党の田邊誠、自民党の尾身幸次に次ぐ3位で初当選。当選後は、同郷の小渕恵三が所属する平成研究会に入会[要出典]。1993年の第40回衆議院議員総選挙では尾身に次ぐ2位で再選。
1995年、村山改造内閣で大蔵政務次官に就任。小選挙区比例代表並立制導入後初めて実施された1996年の第41回衆議院議員総選挙では、旧群馬1区でライバル関係にあった尾身幸次が群馬1区から出馬し、佐田は比例北関東ブロック単独で立候補する住み分けがなされた。同年、第2次橋本内閣で文部政務次官に就任。第41回衆議院議員総選挙以降、コスタリカ方式により尾身、佐田が群馬1区、比例北関東ブロックから交互に出馬している。2000年の第42回衆議院議員総選挙では群馬1区から出馬し、3選。2001年、第1次小泉内閣で総務副大臣(情報通信、郵政担当[11])に任命された。2005年、衆議院議院運営委員長に就任。
政治資金問題による国務大臣辞任
編集2006年9月には安倍内閣で内閣府特命担当大臣(規制改革担当)に任命され初入閣。あわせて国・地方行政改革、公務員制度改革、地域活性化、道州制を担当する国務大臣も兼務した。2006年12月25日、自身の政治団体「佐田玄一郎政治研究会」が1990年から2000年までの10年間、実態のない架空の事務所費を計上し、約7800万円を支出したとする虚偽の政治資金収支報告書を提出していた問題が発覚[12]。佐田の公設第1秘書の証言によれば、同団体には活動実態が無く、1990年から1999年までに活動費として収支報告書に記載していた2億1300万円についても虚偽記載の可能性が指摘され[13]、佐田は同年12月27日に国務大臣の職を辞任した[14](後任は渡辺喜美)。2009年の第45回衆議院議員総選挙では比例北関東ブロックから出馬し、7選。一方、群馬1区から出馬した尾身は落選し、その後政界引退を表明した。
女性問題による衆議院運営委員長辞任
編集2012年10月、安倍晋三総裁の下で自民党財務委員長に就任。同年12月の第46回衆議院議員総選挙では群馬1区から出馬し、8選。当選後、衆議院議院運営委員長に就任。2013年6月、週刊新潮に女性問題[注 1]を報じられたため引責辞任[17]。
2014年以降
編集2014年11月24日、自民党群馬県連は佐田の公認を党本部に推薦せず、群馬1区の公認候補の選定を党本部側に一任した[18]。
2014年の第47回衆議院議員総選挙に自民党公認で群馬1区から出馬し、無所属の上野宏史に7000票差まで迫られながらも9選。なお、この選挙で公明党は他の群馬県内の自民党候補に推薦を出す中、佐田陣営が比例北関東ブロック単独で出馬した自民党の尾身朝子(尾身幸次の長女)と連携する方針を示したことや、自民党公認をめぐって混乱がみられたことを理由に佐田を推薦しなかった[19]。
2016年3月18日、群馬県第1区の自民党県議団は昨年12月に佐田の新たな女性問題報道があったことを受けて、次期衆議院選挙での自民党公認候補として佐田を推薦しないことを決定した[20][21]。
2017年9月26日、自民党群馬県連は佐田ではなく尾身朝子を群馬1区での公認候補として党本部に推薦した[22][23]。
2017年10月9日、群馬1区で自民党本部が尾身朝子を公認したことを受け、保守分裂を避けることを理由に第48回衆議院議員総選挙に立候補しないことを表明した[24]。
2019年9月26日、翌年2月に予定される前橋市長選挙への出馬を正式表明[25][26]。佐田は「閉塞感のある前橋を何とかしたい」との思いから出馬を決断したと述べた[25]。2020年2月2日告示・2月9日投開票の結果、佐田は候補者6人中得票数5位で落選した[27]。2020年の前橋市長選は現職の山本龍市長と、元市長の高木政夫と近い関係にある岩上憲司元群馬県議の2人による事実上の一騎打ちであった[28][29]。
※当日有権者数:277,549人 最終投票率:43.16%(前回比:+12.19pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
---|---|---|---|---|---|---|
山本龍 | 60 | 無所属 | 現 | 49,565票 | 41.69% | |
岩上憲司 | 47 | 無所属 | 新 | 39,439票 | 33.17% | |
中島資浩 | 48 | 無所属 | 新 | 12,564票 | 10.56% | |
店橋世津子 | 58 | 無所属 | 新 | 9,428票 | 7.93% | 日本共産党 推薦[30][31] |
佐田玄一郎 | 67 | 無所属 | 新 | 7,597票 | 6.40% | |
海老根篤 | 72 | 無所属 | 新 | 277票 | 0.25% |
選挙歴
編集当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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当 | 第39回衆議院議員総選挙 | 1990年 2月18日 | 37 | 旧群馬1区 | 自由民主党 | 8万5713票 | 22.8 | 3 | 3/5 | / |
当 | 第40回衆議院議員総選挙 | 1993年 7月18日 | 40 | 旧群馬1区 | 自由民主党 | 7万5906票 | 21.7 | 3 | 2/6 | / |
比当 | 第41回衆議院議員総選挙 | 1996年10月20日 | 43 | 比例北関東 | 自由民主党 | 21 | / | 4/8 | ||
当 | 第42回衆議院議員総選挙 | 2000年 6月25日 | 47 | 群馬1区 | 自由民主党 | 13万4247票 | 59.1 | 1 | 1/3 | / |
比当 | 第43回衆議院議員総選挙 | 2003年11月 9日 | 50 | 比例北関東 | 自由民主党 | 20 | / | 1/8 | ||
当 | 第44回衆議院議員総選挙 | 2005年 9月11日 | 52 | 群馬1区 | 自由民主党 | 13万6920票 | 55.8 | 1 | 1/4 | / |
比当 | 第45回衆議院議員総選挙 | 2009年 8月30日 | 56 | 比例北関東 | 自由民主党 | 20 | / | 1/6 | ||
当 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 59 | 群馬1区 | 自由民主党 | 9万4709票 | 45.0 | 1 | 1/5 | / |
当 | 第47回衆議院議員総選挙 | 2014年12月14日 | 61 | 群馬1区 | 自由民主党 | 6万1927票 | 33.0 | 1 | 1/4 | / |
落 | 前橋市長選挙 | 2020年2月9日 | 67 | ―― | 無所属 | 7597票 | 6.4 | 1 | 5/6 | / |
政策
編集所属団体・議員連盟
編集- 神道政治連盟国会議員懇談会[36]
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会[36]
- 日韓議員連盟
- 例外的に夫婦の別姓を実現させる会
- TPP交渉における国益を守り抜く会
親族
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 令和5年秋の叙勲受章者名簿 旭日大綬章
- ^ “佐田玄一郎君”. www.shugiin.go.jp. 衆議院. 2017年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月9日閲覧。
- ^ a b “プロフィール | 佐田玄一郎”. 佐田玄一郎公式サイト. 2019年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月30日閲覧。
- ^ a b “国会議員情報:佐田 玄一郎(さた げんいちろう)”. 時事ドットコム. 時事通信社. 2024年1月8日閲覧。
- ^ 菊池陽南子 (2020年2月4日). “前橋市長選 主な候補者の横顔 /群馬”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社. 2024年1月10日閲覧。(毎日新聞朝刊2020年2月4日付、地方版・群馬)
- ^ a b “前橋市長選候補者の横顔(中)”. 産経ニュース. 産経デジタル (2020年2月6日). 2024年1月10日閲覧。
- ^ 「衆院選候補者の横顔 1区・2区」『朝日新聞朝刊』2014年12月4日、24頁 地方版(群馬)。
- ^ a b 「2014年衆院選 候補者の横顔 1区・2区」『毎日新聞朝刊』2014年12月4日、21頁 地方版(群馬)。
- ^ “前橋市長選 立候補者の横顔(中)”. 東京新聞 TOKYO Web. 中日新聞東京本社 (2020年2月5日). 2024年1月10日閲覧。
- ^ a b “秋の叙勲 群馬県内58人が受章 佐田玄一郎さん(前橋市・元行政改革担当相)に旭日大綬章”. 上毛新聞社のニュースサイト (2023年11月3日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ 片山総務大臣閣議後記者会見の概要 平成14年1月8日(火)
- ^ “架空事務所に経費7千万 佐田行革担当相の政治団体”. 47NEWS. 全国新聞ネット (2006年12月25日). 2014年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月24日閲覧。ニュース提供元:共同通信社。
- ^ “2億円活動費も虚偽の疑い 佐田担当相の政治団体”. 47NEWS. 全国新聞ネット (2006年12月27日). 2013年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月24日閲覧。ニュース提供元:共同通信社。
- ^ “佐田行革相辞任へ 政治資金虚偽記載で”. 47NEWS. 全国新聞ネット (2006年12月27日). 2013年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年9月24日閲覧。ニュース提供元:共同通信社。
- ^ “新潮社がお届けする『週刊新潮 2013年7月4日号』の情報 都議選終了 参院選も自民圧勝! 「虚弱野党」絶滅で翌朝の花いちもんめ”. www.shinchosha.co.jp. 新潮社. 2021年9月29日閲覧。
- ^ “佐田議運委員長、辞任必至な女性問題の中身 週刊新潮「女子大生と4万円援交」”. Zakzak. 産経デジタル (2013年6月27日). 2013年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月27日閲覧。
- ^ “自民、佐田衆院議運委員長が辞意 女性問題の報道受け”. 47NEWS. 全国新聞ネット (2013年6月27日). 2013年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月27日閲覧。ニュース提供元:共同通信社。
- ^ 「衆院選 群馬1区 党本部に一任 県連「未決定」 佐田氏公認否定的」『読売新聞朝刊』読売新聞東京本社、2014年11月25日、32頁 地方版(群馬)。
- ^ “公明、群馬2〜5区で自民公認候補推薦 佐田氏は見送りへ”. 産経ニュース. 産経デジタル (2014年12月2日). 2021年5月22日閲覧。
- ^ 「衆院選 群馬1区 自民支部、対応を県議に一任 佐田氏の女性問題で」『毎日新聞朝刊』毎日新聞社、2016年3月6日、27頁 地方版(群馬)。
- ^ “次期衆院選.群馬1区 佐田氏公認を推薦せず 自民県議団、別の候補者擁立へ /群馬”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社 (2016年3月19日). 2016年7月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月17日閲覧。
[「次期衆院選 群馬1区 佐田氏公認推薦せず 自民党県議団、別の候補者擁立へ」『毎日新聞朝刊』毎日新聞社、2016年3月19日、25頁 地方版(群馬)。] - ^ “衆院選2017:自民、公認5人推薦報告 選対委、全会一致で同意 /群馬”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社 (2017年9月27日). 2021年9月19日閲覧。(毎日新聞朝刊2017年9月27日付、地方版・群馬)
- ^ “自民、全選挙区の公認申請 1~5区 県連、党本部に:群馬(衆院選2017)”. 東京新聞 TOKYO Web. 中日新聞東京本社 (2017年9月27日). 2021年9月19日閲覧。
- ^ “自民・佐田氏が出馬断念=「保守分裂避ける」-群馬1区【17衆院選】”. 時事ドットコム. 時事通信社 (2017年10月9日). 2017年10月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月9日閲覧。
- ^ a b “前橋市長選 佐田玄一郎氏が正式に出馬表明”. 産経ニュース. 産経デジタル (2019年9月27日). 2021年9月27日閲覧。
- ^ “前橋市長選告示 保守分裂、過去最多6人”. 産経ニュース. 産経デジタル (2020年2月3日). 2024年3月10日閲覧。
- ^ “前橋市長選挙 - 2020年2月9日投票 | 候補者一覧”. 政治山. VOTEFOR. 2024年3月4日閲覧。
- ^ 臂真里緒「解説 真価問われる3期目」『上毛新聞』2020年2月11日、22頁 社会面。
- ^ 「前橋市長 山本氏3選 保守分裂 組織力生かす」『読売新聞朝刊』2020年2月11日、25頁 地方版(群馬)。
- ^ 丹野宗丈「前橋市長選 山本氏混戦制し4選 チラシ自作 ミニ集会重ね」『朝日新聞朝刊』2020年2月11日、19頁 地方版(群馬)。
- ^ 菊池陽南子 (2020年2月11日). “前橋市長選/前橋市議補選 市長選、山本氏が混戦制し3選 5新人を破る /群馬”. 毎日新聞デジタル. 毎日新聞社. 2024年3月4日閲覧。(毎日新聞朝刊2020年2月11日付、地方版・群馬)
- ^ “インターネット版官報”. kanpou.npb.go.jp. 国立印刷局 (2023年11月6日). 2024年1月6日閲覧。(『官報』号外令和5年11月6日付、第232号67頁)
- ^ 2014衆院選 毎日新聞候補者アンケート
- ^ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査、2014年。
- ^ “衆議院議員選挙031109の当選者の回答”. 「子どもに無煙環境を」推進協議会 (2003年11月10日). 2020年11月10日閲覧。
- ^ a b 俵義文、日本会議の全貌、花伝社、2016年
- ^ a b 「’05衆院選 候補者はこんな人 1区/2区」『毎日新聞朝刊』2005年9月2日、27頁 地方版(群馬)。
外部リンク
編集- 衆議院議員 佐田 玄一郎 - 旧・佐田玄一郎公式ウェブサイト(アーカイブ)
- 佐田玄一郎 | 生まれ育った前橋市再生 - 旧・佐田玄一郎公式ウェブサイト(アーカイブ)
議会 | ||
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先代 髙木義明 川崎二郎 |
衆議院議院運営委員長 第74代:2012年 - 2013年 第66代:2005年 - 2006年 |
次代 高木毅 逢沢一郎 |
先代 遠藤武彦 |
衆議院総務委員長 2002年 - 2004年 |
次代 実川幸夫 |
公職 | ||
先代 中馬弘毅 |
内閣府特命担当大臣(規制改革担当) 第6代:2006年 |
次代 渡辺喜美 |
先代 遠藤和良 小坂憲次 |
総務副大臣 若松謙維と共同 2002年 |
次代 若松謙維 加藤紀文 |
先代 小坂憲次 前田正 |
郵政政務次官 常田享詳と共同 2000年 |
次代 小坂憲次 |
先代 日下部禧代子 |
文部政務次官 1996年 - 1997年 |
次代 狩野安 |
先代 萩山教嚴 石井智 |
大蔵政務次官 梶原敬義と共同 1995年 - 1996年 |
次代 鉢呂吉雄 山崎正昭 |