ウオノコバン
ウオノエ科の属、それに属する動物の総称
ウオノコバン(魚の小判) は、等脚目ウオノエ科ウオノコバン属 Nerocila に分類される甲殻類の総称で、海水魚の体表に外部寄生する寄生虫である。
ウオノコバン属 | |||||||||||||||||||||
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ウオノコバン属の一種 Nerocila armata。大西洋産のアカエソ属の一種 Synodus synodus に付着している
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Nerocila Leach, 1818 |
体長は2 cmほど。和名通り小判型の体型で、同じ等脚類のフナムシやダンゴムシに似た形態をしている。尾肢は比較的発達して尾扇を形成し、両側に広がる。丈夫な脚で海水魚の体表にしがみつき体液を吸うが、ヒトに寄生することはない。ウオノコバン属にはおよそ40種がおり、寄生する魚類も多岐にわたる[1][2][3][4][5][6]。
参考文献
編集- ^ “WoRMS - World Register of Marine Species - Nerocila Leach, 1818”. 2012年9月4日閲覧。
- ^ “ウオノコバン”. 水産食品の寄生虫検索データベース D-PAF. 2012年9月4日閲覧。
- ^ “Parasitic Isopod; Nerocila acuminata(大西洋産ウオノコバンの画像と解説)”. 2012年9月4日閲覧。
- ^ 山内健生、布村昇「加野泰男博士採集ノ富山湾産ウオノエ科魚類寄生虫(甲殻綱:等脚目)」『富山市科学博物館研究報告』第33巻、富山市科学博物館、2010年、71-76頁、CRID 1050577740962901888、NAID 120002086147。
- ^ 桃山和夫, 天社こずえ「山口県沿岸域および湖沼河川で採集された異様な外観を呈する天然魚介類の寄生虫およびその他の異常」『山口県水産研究センター研究報告』第4号、山口県水産研究センター、2006年3月、143-161頁、CRID 1050845763621320960、ISSN 1347-2003、NAID 40015217147。
- ^ Yamauchi, T. and Nagasawa, K. (2012). “Redescription of the fish parasite Nerocila japonica Schioedte & Meinert, 1881 (Crustacea: Isopoda: Cymothoidae), with comments on previous records of N. acuminata in Japanese waters.”. Systematic Parasitology 81 (2): 147-157. doi:10.1007/s11230-011-9336-5.