まいづる (列車)
まいづるは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が京都駅 - 東舞鶴駅間を山陰本線(嵯峨野線)・舞鶴線経由で運行する特別急行列車である。
まいづる | |
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287系電車による「まいづる」「きのさき」 | |
概要 | |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 京都府 |
前身 |
急行「丹後」 特急「あさしお」「タンゴディスカバリー」 |
運行開始 | 1999年10月2日 |
運営者 |
西日本旅客鉄道(JR西日本) 北近畿タンゴ鉄道(車両のみ) |
路線 | |
起点 | 京都駅 |
終点 | 東舞鶴駅 |
営業距離 | 102.6 km (63.8 mi)(京都 - 東舞鶴間) |
運行間隔 | 7.5往復 |
列車番号 | 3040MまたはD+号数 |
使用路線 | 山陰本線(嵯峨野線)・舞鶴線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 | 全車指定席 |
技術 | |
車両 |
287系電車(JR西日本吹田総合車両所福知山支所) KTR8000形気動車(KTR西舞鶴運転区) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500 V[注 1] |
運行速度 |
最高120 km/h (75 mph)(気動車) 最高130 km/h (81 mph)(電車) |
ルート番号 |
(京都 - 綾部間) (綾部 -東舞鶴間) |
備考 | |
京都 - 綾部間は特急「はしだて」または「きのさき」と併結 |
北近畿ビッグXネットワークを形成する列車のひとつである。イメージカラーは橙色(■)で、京都府舞鶴市にある赤れんが倉庫群にちなんでいる。
概要
編集特急「まいづる」の前身は、1972年10月のダイヤ改正で急行「丹後」の増発により新設された、山陰本線京都方面からの東舞鶴駅直通列車である。その後、1985年(昭和60年)には特急「あさしお」が東舞鶴駅までの運転を開始した。
1996年3月に山陰本線の園部駅 - 綾部駅間が電化され、京都駅 - 城崎駅(現:城崎温泉駅)間が全線電化されると同時に、特急「あさしお」と急行「丹後」は廃止され、京都駅と東舞鶴駅を直通する列車は、夏季・冬季に走った臨時列車である急行「舞鶴」などの一部を除いて廃止された(西舞鶴駅までは、当時京都駅発着だった「タンゴエクスプローラー」が乗り入れていた)。
1999年10月2日に舞鶴線電化開業に伴い、現在の特急「まいづる」が新設された。2004年(平成16年)にさらに1往復増発され、「タンゴディスカバリー」と合わせて京都駅 - 東舞鶴駅間には5往復の特急列車が走るようになった。2011年には列車名統合によって「タンゴディスカバリー」の一部を吸収している。
運行概況
編集2024年3月16日現在、京都駅 - 東舞鶴駅間に下り8本/上り7本が運転されており、全列車が京都駅 - 綾部駅間は福知山・豊岡方面発着の特急「きのさき」または「はしだて」と連結運転を行っている[1]。綾部駅ではスイッチバックを行って列車の進行方向が変わる。
夜間滞泊は西舞鶴駅で行っている。ただし、福知山電車区まで回送される運用が1本ある。
2003年春から「まいづる」のうち1往復が、観光シーズン(特に、松葉ガニシーズンがピークとなる11月から翌3月まで)や祝休日などの多客期に臨時列車として、東舞鶴駅 - 小浜駅間で延長運転が行われていた[2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13]が、この延長運転は現在行われておらず、その代替として東舞鶴駅で小浜線普通列車と相互接続させることで、利便性をカバーしている。
全区間で交通系ICカード「ICOCA」が利用できる。
停車駅
編集京都駅 - 二条駅 - 亀岡駅 - 園部駅 - (日吉駅) - 綾部駅 - 西舞鶴駅 - 東舞鶴駅
- ( ):一部の列車が停車
- かつては一部列車が胡麻駅・和知駅に停車していたが、2011年3月11日を最後に全列車通過となった。
- 2023年10月23日 - 12月10日の土休日には、嵯峨野線混雑緩和の一環として、下り3号/上り10・12号が嵯峨嵐山駅に臨時停車した[14]。2024年(令和6年)3月23日 - 4月7日の土休日にも、2023年秋と同じ列車で臨時停車を実施した[15]。
停車駅の詳細は以下の表を参照。
運行本数 | 号数 | 駅名 | |||||||||||||||
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京都駅 | 二条駅 | 亀岡駅 | 園部駅 | 日吉駅 | 綾部駅 | 西舞鶴駅 | 東舞鶴駅 | ||||||||||
下り7本 上り6本 |
1・3・5・7・9・13・15号 4・6・8・10・12・14号 |
● | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ● | ||||||||
下り1本 上り1本 |
11号 2号 |
● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
凡例
- ●:停車
- ─:通過
使用車両・編成
編集まいづる | ||||||||||||||||||||||||
← 綾部 東舞鶴/京都 →
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2011年3月12日のダイヤ改正より、吹田総合車両所所属の287系電車および、北近畿タンゴ鉄道KTR8000形気動車(2往復)が使用されている。
全列車が普通車のみで、グリーン車は連結されていない。綾部駅で方向転換を行うが、舞鶴線内での走行は30分に満たないため、東舞鶴駅始発の列車の座席は進行方向と逆向きにセットされている。
- 287系電車
- 2011年3月12日より運転開始。2024年(令和6年)3月16日時点では、下り1・3・7・9・11・13号/上り2・4・8・10・12号に充当される[16][17]。
- KTR8000形気動車
- 「まいづる」としては2011年3月12日より運転開始。2024年(令和6年)3月16日時点では、下り5・15号/上り6・14号に充当される[16][17]。
-
KTR8000形気動車による「特急まいづる5号・はしだて5号」
過去の使用車両
編集担当車掌区
編集- みやこ列車区
- 福知山車掌区
沿革
編集- 1999年(平成11年)10月2日:京都駅 - 東舞鶴駅間で「まいづる」が3往復運転開始[19]。当時は全区間単独運転で、グリーン車が連結された6両または4両編成で運行されていた。
- 2003年(平成15年)10月1日:下り2本・上り1本が増発される[20]。また、このダイヤ改正から京都駅 - 綾部駅間は全列車「たんば」「はしだて」との併結運転を開始し、普通車のみの3両編成になる[21]。
- 2004年(平成16年)3月13日:1往復が増発[22]。
- 2007年(平成19年)3月18日:全車禁煙になる[23]。
- 2011年(平成23年)3月12日:183系の運用を終了し、287系およびKTR8000形が投入される。また、列車名統合によって併結運転の相手を「たんば」から「きのさき」に変更し、一部列車が行っていた胡麻駅・和知駅への停車を取りやめる[18]。
- 2021年(令和3年)3月13日:新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、下り3・7・9号/上り4・8・10号の運転を取りやめる(ただし同年12月1日 - 2022年(令和4年)1月31日については運転)。
- 2022年(令和4年)3月12日:全車指定席になる。新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、下り9号/上り10号の運転を当面の間は取りやめる(同年7月1日以降は運転)。
脚注
編集注釈
編集- ^ ただし、一部列車では気動車を使用。
出典
編集- ^ a b 『JTB小さな時刻表』2024年春、JTBパブリッシング、2024年2月、130 - 131頁。
- ^ 『平成15年 春の臨時列車運転について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2003年1月16日。オリジナルの2003年6月18日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成15年度【夏】の臨時列車の運転(福知山支社)』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2003年5月16日。オリジナルの2003年8月11日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成16年春季臨時列車の運転計画について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2004年1月16日。オリジナルの2004年6月12日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成16年【夏】の臨時列車運転について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2004年5月14日。オリジナルの2004年5月29日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成17年春季臨時列車の運転計画について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2005年1月14日。オリジナルの2005年5月30日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成17年【夏】の臨時列車の運転(別紙詳細)』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2005年5月20日。オリジナルの2005年5月25日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成17年度冬季臨時列車の運転計画について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2005年10月14日。オリジナルの2005年12月28日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成18年【春】の臨時列車の運転(別紙詳細)』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2006年2月1日。オリジナルの2006年2月3日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成18年【夏】の臨時列車の運転について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2006年5月19日。オリジナルの2006年6月27日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成18年【秋】の臨時列車の運転について(北近畿エリア)』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2006年8月24日。オリジナルの2006年10月8日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成18年度冬季臨時列車の運転計画について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2006年10月13日。オリジナルの2006年12月1日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成19年【春】の臨時列車の運転』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2007年1月19日。オリジナルの2007年3月14日時点におけるアーカイブ 。
- ^ “嵯峨野線 混雑緩和に向けた対応について” (PDF). 西日本旅客鉄道 (2023年9月21日). 2024年3月13日閲覧。
- ^ “嵯峨野線 春の混雑緩和に向けた対応について” (PDF). 西日本旅客鉄道 (2024年2月22日). 2024年3月13日閲覧。
- ^ a b c “まいづる:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道 (2024年3月16日). 2024年5月28日閲覧。
- ^ a b c 『JTB小さな時刻表』2024年春、JTBパブリッシング、2024年2月、営業案内84頁。
- ^ a b 『平成23年春のダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道福知山支社、2010年12月17日。オリジナルの2011年12月16日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成15年秋 ダイヤ改正(福知山エリア)』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、1999年7月30日。オリジナルの2000年3月2日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『平成15年秋 ダイヤ改正(福知山エリア)』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2003年7月30日。オリジナルの2003年10月3日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、189頁。ISBN 4-88283-125-2。
- ^ 『JR気動車客車編成表』'04年版 ジェー・アール・アール 2004年 ISBN 4-88283-125-2
- ^ 『平成19年春ダイヤ改正(詳細別紙)』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2006年12月22日。オリジナルの2007年3月20日時点におけるアーカイブ 。
参考文献
編集- 寺本光照『国鉄・JR列車名大事典』中央書院 2001年 ISBN 4-88732-093-0
関連項目
編集- 北近畿ビッグXネットワーク
- 〜海の京都〜舞鶴赤れんがエクスプレス号 - 競合する高速バス路線
外部リンク
編集- まいづる:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道