「博物館動物園駅」の版間の差分
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|画像 = Hakubutsukan-Dobutsuen-Sta.jpg
|pxl = 300px
|画像説明 = 駅出入口
|地図 = {{Infobox mapframe|zoom=14|frame-width=300|type=point|marker=rail}}
|よみがな = はくぶつかんどうぶつえん
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|駅間B = 1.2
|次の駅 = [[日暮里駅|日暮里]]
|所属事業者 = {{color|blue|■}}[[京成電鉄]]
|所属路線 = [[京成本線|本線]]
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|駅構造 = [[地下駅]]
|ホーム = 2面2線
|開業年月日 = [[1933年]](
|廃止年月日 =
|乗車人員 = 249
|統計年度 = 1996年
|備考 =
}}
[[ファイル:Hakubutsukan-Dobutsuen-Sta-Kaisatsu.jpg|thumb|250px|休止直前の出札・改札口<br />(1997年3月23日)]]
[[ファイル:Hakubutsukan-Dobutsuen-Sta-Platform.jpg|thumb|250px|休止直前のホーム(1997年3月23日)]]
[[ファイル:Hakubutsukan-Dobutsuen-Sta-Entrance.jpg|thumb|250px|通路に描かれた[[ペンギン]]の絵画。手の届くところは[[落書き]]で埋め尽くされた。<br/>(1997年3月23日)]]
'''博物館動物園駅'''(はくぶつかんどうぶつえんえき)は、かつて[[東京都]][[台東区]][[上野恩賜公園|上野公園]]にあった、[[京成電鉄]][[京成本線|本線]]の
駅舎や
== 歴史 ==
*
|title = 間組百年史1889-1945
|date = 1989
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|page = 476
}}</ref>として開業。
*
* 1953年(昭和28年)5月1日:営業再開<ref name="hakudou">{{Cite web |url=https://www.keisei.co.jp/keisei/hakudou/about/index.php |title=旧博物館動物園駅とは |access-date=2024-01-15 |publisher=京成電鉄}}</ref>。
*
* [[1997年]]([[平成]]9年)[[4月1日]]:休止<ref name="朝日1997"/>。▼
*
*
== 駅構造 ==
前者は[[中川俊二]]設計で、
駅舎のレリーフは[[黒田記念館]]と同じものが使用されている<ref name="mainichi202212021900" />。
地下の壁面には[[東京芸術大学]]の学生が描いたとされる「[[ペンギン]]」「[[ゾウ]]」の絵画がある。最後まで木製の改札ラッチが使われていたように、大規模な改修を受けなかったため、昭和初期の[[レトロ]]な雰囲気を色濃く残していた。また、[[自動券売機]]が設置されなかったため、当駅発行の乗車券は駅員による手売りであり<ref name="朝日1997"/>、[[1980年代]]まで[[乗車券#硬券|硬券]]だった。他社線への連絡乗車券は発売されていなかった。▼
▲地下の壁面には[[東京芸術大学]]の学生が描いたとされる「
ホームや通路は薄暗く、壁はむき出しの[[コンクリート]]、さらには[[戦前]]、[[戦中]]、[[戦後]]にかけての長い営みを経て所々で煤けていた。改札からホームへ向かう階段の途中に[[便所|トイレ]]が設置されていた。▼
▲ホームや通路は薄暗く、壁はむき出しの
当駅の休止にあたって[[乗車券#記念乗車券|記念乗車券]]「ありがとう博物館動物園駅 営業休止記念乗車券」が発売された。5枚セットの各硬券乗車券には、ホームや改札、ペンギンの絵画など、当駅の特徴あるイメージが添えられていた。
=== 休廃止された理由 ===▼
* ホームの[[有効長]]が短いため、本線では最も短い4両[[編成 (鉄道)|編成]]しか停車することができず、その4両編成でさえも先頭車両の端の部分はホームからはみ出している状態だった<ref name="朝日1997"/>。はみ出ている部分には列車と壁の隙間に台を設置して対応していた(それでもそこからの乗降は推奨されていなかった)が、このことが安全面で問題になっていた。▼
* [[1981年]](昭和56年)以降、[[京成本線#普通|普通列車]]の一部が6両編成になったことで、当駅を通過する普通列車が設定されたため、停車本数が減り、既存の乗降客の多くが南隣の[[京成上野駅]]を利用するようになった。当駅からの距離は0.9kmと比較的近い。▼
* これにより営業時間が4両編成運転時間帯に限られることになり、休止直前は7時台から18時台までで、日中は停車する列車の間隔が1時間以上開く時間帯があった。そのため、駅構内に周辺施設から利用するための注意書きが掲出されていた。▼
* 京成本線では将来的に4両編成の列車の運行を取り止める計画もあり、上記の問題を解消するにはホーム延伸工事が必要であるが、地下駅のため多大な費用がかかり、1日乗降人員500人程度の当駅においての実施は費用対効果が低すぎた。▼
* 開業以来本格的な修繕がなされていないため、老朽化が進んでいた<ref name="朝日1997"/>。▼
* 自動券売機や[[自動改札機]]が設置されておらず、改修や維持に大規模な投資が必要だった。▼
* 地下駅のため保安上の理由から[[無人駅|無人化]]することができなかった。▼
=== のりば ===
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== 利用状況 ==
営業休止までの1日当たり
<!--東京都統計年鑑を出典にしている数値については、元データが1,000人単位で掲載されているため、*1000/365(or366)で計算してあります-->
{| class="wikitable"
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|-
|}
乗降客数が最も多かったのは、1972年に[[ジャイアントパンダ]]が上野動物園に来園し、その後に起こったパンダブームの頃と言われる。最終年度である1996年度の人数が
== 現状 ==▼
▲* ホームの[[有効長]]が短いため、本線では最も短い4両
現在、施設はトンネルの非常用避難路となっており、駅前後のトンネル側壁には「避難口(旧博動駅)」の誘導表示がある。▼
▲*
▲* これにより営業時間が4両編成運転時間帯に限られることになり、休止直前は7時台から18時台まで<ref>{{Cite web|和書 |url=https://bunshun.jp/articles/-/35127?page=2 |title=廃駅となった博物館動物園駅に潜入した――京成上野駅からわずか0.9kmの“非日常空間” |access-date=2023-01-07 |publisher=文藝春秋 |website=文春オンライン (bunshun.jp) |date=2020-02-20 |page=2 |archive-url=https://web.archive.org/web/20230107101053/https://bunshun.jp/articles/-/35127?page=2 |archive-date=2023-01-07}}</ref>で、日中は停車する列車の間隔が1時間以上開く時間帯があった。そのため、駅構内に周辺施設から利用するための注意書きが掲出されていた。
▲* 京成本線では将来的に4両編成の列車の運行を取り止める計画もあり、上記の問題を解消するにはホーム延伸工事が必要であるが、地下駅のため多大な費用がかかり、1日乗降人員500人程度の当駅においての実施は費用対効果が低すぎた。
▲* 開業以来本格的な修繕がなされていないため、老朽化が進んでいた<ref name="朝日1997" />。
▲== 現状 ==
西洋式建物の地上口には、京成上野駅の利用を促す告知が休止後しばらくの間貼付され、廃止となってからは「博物館動物園駅跡 京成電鉄株式会社」の[[レリーフ]]が掲出された。この地上口は扉こそ閉じられているが、休止前と変わらない佇まいである。一方、動物園旧正門側の地上口も現存し、旧出入口のコンクリート屋根の[[陸屋根|パラペット]]部分に右書きで「ケイセイデンシヤ」と書かれた切り文字の痕跡がかろうじて残っている。▼
▲西洋式建物の地上口には、京成上野駅の利用を促す告知が休止後しばらくの間貼付され、廃止となってからは「博物館動物園駅跡 京成電鉄株式会社」の[[レリーフ]]が掲出された。この地上口は扉こそ閉じられているが、休止前と変わらない佇まいである。一方、動物園旧正門側の地上口も現存し、旧出入口のコンクリート屋根の[[
地下施設のホームや改札も休止前の状態を保っており、列車が通過する際のわずかの間に見ることができる。上下線とも進行方向左側を眺めていると、地下道、地上への階段、案内表示などがそのままであるのが分かる。[[非常灯]]が点灯しているが暗めである。▼
▲地下施設のホームや改札も休止前の状態を保っており、列車が通過する際のわずかの間に見ることができる。上下線とも進行方向左側を眺めていると、地下道、地上への階段、案内表示などがそのままであるのが分かる。
なお、2018年に駅施設の一般公開が行われた際、アート作品として地上駅舎内に巨大な[[アナウサギ]]のオブジェが設置されていたが、2019年3月より上りホームの旧改札口付近に移されており、車窓から確認することができる<ref>{{Cite web|title=旧博物館動物園駅の上りホームにアナウサギ出現!!|publisher=京成電鉄|date=2019-06-17|url=https://www.keisei.co.jp/keisei/hakudou/top/pdf/info_20190617.pdf|format=PDF|accessdate=2021-11-03}}</ref>。▼
<gallery>
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</gallery>
* 1991年頃から「上野の杜芸術フォーラム」(2003年より[[特定非営利活動法人|NPO法人]])を中心に「M in M」(Museum in Metro)と称し、西洋式建物を含めた地下施設の保存・再生を提案している<ref>[http://www.e-navilife.com/taito/hakudoeki02.html 地域検索【台東らいふ】***上野公園地下鉄駅奇譚その2***]</ref>。なお、営業休止以降も西洋式建物については定期的にクリーニングを行っているとしている。また、毎年9月から10月頃にかけて界隈で開催されるイベント「art-Link 上野 - 谷中」にも度々当駅を利用した企画が行われている。
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* 2018年、駅施設の一般公開。イベント演出を羊屋白玉が行い、アート作品として地上駅舎内に巨大な[[アナウサギ]]のオブジェ(サカタアキコ・制作)が設置された<ref>{{Cite web|和書 |title=旧博物館動物園駅「アナウサギを追いかけて」|publisher=
*2019年8月、当駅を含む地下線が戦争末期に接収され、軍需工場/鉄道の司令室となった史実をもとに制作された美術展「大洲大作 未完の螺旋」<ref>{{Citation|YouTube|title=大洲大作 未完の螺旋|url=https://www.youtube.com/watch?v=4w0509G9KiU|year=2019|last=|first=|publisher=|isbn=}}</ref><ref>{{Cite web|title=大洲大作「未完の螺旋」を体験して考えたこと、など:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape|url=https://artscape.jp/report/curator/10158330_1634.html|website=美術館・アート情報 artscape|accessdate=2020-02-20|language=ja}}</ref>を開催。▼
社会的包摂文化芸術創造発信拠点形成プロジェクト
*[[2020年]][[2月8日]] - [[2月24日]]、「京成リアルミュージアム」として公開された<ref>[https://response.jp/article/2020/02/03/331350.html 「廃止された駅が歴史ミュージアムに…京成の旧博物館動物園駅、設計図も初公開 2月8日から」][[Response.]]2020年2月3日(2020年3月21日閲覧)</ref><ref name="RAILFAN776">{{Cite journal|和書|last = |first = |author = |authorlink = |date = |year =2020 |month =6 |title =モハユニ 鉄道記録帳 2020年2月・3月 |journal =RAILFAN |volume = |issue =776 |page = |pages =34-39 |publisher =[[鉄道友の会]] |location = |issn = |doi = |naid = |pmid = |id = |url = |format = |accessdate = |quote = }}</ref>。▼
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▲* 2019年8月、
▲*
* 2022年、[[東京藝術大学]]が京成電鉄の協力の元に3Dスキャンおよび[[フォトグラメトリ]]によって当駅の3Dモデルを制作し、12月16日に[[ソーシャルVR]]プラットフォーム[[cluster (ソーシャルVR)|cluster]]および[[VRChat]]にてVR空間「デジタル ハクドウ駅」として公開した。一般の見学イベントでは非公開となっている箇所も含めて3Dモデル化されているため、通常立ち入ることのできない改札口周辺やホームも見ることができる<ref>{{Cite web|和書 |title=東京藝術大学による~京成電鉄 旧博物館動物園駅VR~「デジタル ハクドウ駅」が公開されます! |publisher=国立大学法人東京藝術大学、京成電鉄株式会社 |date=2022-12-15 |url=https://www.geidai.ac.jp/wp-content/uploads/2022/12/20221215_release_digital_hakudou_re.pdf |format=PDF |accessdate=2022-12-16}}</ref>。
==登場する作品==
*『
*:心を得て動き出した西郷さんの銅像の物語。劇中では博物館動物園駅はまだ営業しており、物語の重要な舞台となる。
*『[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]』95巻<ref>ISBN 4088527399</ref>収録「幻!?の博物館動物園駅の巻」(
*:日暮里方面から都美へ行く目的で下車する設定。ホームの端やペンギンの絵など当駅を忠実に描写している。
*『[[三ツ星カラーズ]]』「巨大ロボを探せ〜前編〜」<ref>{{JAN|4910164750887}}</ref>(
*:隠された巨大ロボを探すため当該駅を通過する電車に乗る設定。入口の様子が描写されている。
*『[[新幹線変形ロボ シンカリオン#テレビアニメ第2期|新幹線変形ロボ シンカリオンZ]]』 第15話「リーダーの資格!怒りのZグランクロス」
*:ダークシンカリオンが停車していた駅として登場。駅舎とホームが描写されている{{要出典|date=2024-05}}。
== 隣の駅 ==
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: 本線
:: [[京成上野駅]] - '''博物館動物園駅''' - [[日暮里駅]]
*
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}
171 ⟶ 176行目:
* [[廃駅]]
* [[東成田駅|成田空港駅 (初代)]] - 現在の名称は'''東成田駅'''。通常の客扱いに使用されなくなったホームが残っている。
* [[筑波高速度電気鉄道]]
* [[マウソロス霊廟]]
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[[Category:東京都選定歴史的建造物]]
[[Category:西洋館]]
[[Category:昭和時代戦前の東京]]
[[Category:昭和時代戦後の東京]]
[[Category:平成時代の東京]]
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